元朝中期、中国河南省の山中に龍狗(リュウク)拳の総本山になる、巒途(ランド)山があった。
この山は地図には載らないほどの小さな山であったが、
その勾配たるや泰山にも負けず劣らず、登山に一苦労であり、
山を登る事自体が龍狗拳の修行になったと言う。
しかも山中は木々の密集が高く、両手を使わねばならぬほどであった。
登山のためには両手が自由になるほうがよい。
そして荷物は背中に背負うようにと、
背中に留める鞄が考案された。
巒途山の登山用に背中に留めることから、
これは巒途背留(ランドセル)と呼ばれ、
龍狗拳の修行僧たちの間に瞬く間に広がった。
そして両手が自由に使えるという利便性が山の麓の人々にも評判で、
麓の町から中国各地へ伝えられたという。
この鞄が現在ではランドセルとして学用鞄に使用されているのは諸兄も御存知の通りである。
なお背負うタイプの鞄には「リュック(サック)」と呼ばれるものもあるが、
これが龍狗拳から由来しているかは定かではない。
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